
ゲスト:(社)京都市身体障害者団体連合会 蔵田 力さん
(有)地域にねざす設計舎TAPROOT
1991年に、京都市身体障害者団体連合会が、市民を対象に公的システムとしての相談事業を開始したのが始まりです。
全国に先駆け、福祉・保健・医療・建築(設計、施工)・介護機器の多分野の専門家が連携し、それぞれの分野の職能・専門性を生かして、相談から改善実施やフォローアップまで、本人や介護する家族の要望・意見を尊重しながら、対応するシステムがつくられました。相談事業だけで終わっている従来のやり方ではなく、一貫して最後までサポートすると言う条件をを京都市に提示して実現したものです。
京都市中心部でも高齢率は23%を超え、また一人暮らしの高齢者も増えています。
相談者の中にもそういう方が多く、中には栄養失調で病院に搬送された方もいました。体力の回復に努められましたが、家に戻るとまた同じような事が送ると考え、チームでサポートさせてもらいました。<続く>
<教えて!建築士さん>
テーマ:完成とその後
担当・山本晶三、案内・下村委津子
音声:
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☆本日の担当:畑正一郎
蔵田さんのお話の続き...
相談者からは、介護保険の住宅改修給付制度と京都市の障害者支援制度「いきいきリフォーム」助成制度の、二本立て利用のシステムの理解が難しく煩雑と受け取られ、時折、トラブルの要因にもなっています。
その意味において、介護支援専門員(ケアマネジャー)との、より一層の連携が重要となってきています。
身体障害と合わせ、内部疾患・認知症などの合併症を持つ高齢者が急増しているので、医療機関との連携が重要になってきています。
症状悪化に伴う再改修にも、助成の範囲内であれば、分割利用出来るなどの制度改変が必要です。
近年、障害者や高齢者の置かれている状況は複雑化してきて、住環境改善のあり方もより質的向上が求められてきています。
高齢者の80%は、介護が必要になっても住み慣れた自宅で暮らしたいと考えており、それらをサポートする意味でも、住宅改善の経済的支援が所得制限なく全額給付されることが必要です。
「住まいは福祉の基礎」「福祉は住まいで始まり、住まいで終わる」を基本とした政策の具体化を求めたいと考えています。