
ゲスト:株式会社カノ工務店 代表取締役 狩野文博さん
町家のような伝統工法の建物や、在来の住宅など、住宅を造るにはたくさんの専門の職人が工事に入ります。職人さんは専門の知識と技術を持った、その道のエキスパートです。
大工は職人の中でも工事の初めから終わりまで、ずっと現場に詰めていきますので、工務店の大工は、そんな職人さん達を統括する立場にあります。家を建てたときがスタートで、そのあとも傷んだところの修繕はもちろん、日頃の点検や相談を受けるなど、その家との関係が続いていきます。<続く>
音声:
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☆本日の担当:下村委津子、橋本華名
狩野さんのお話の続き...
以前はその家の専門家として、地域の工務店がありました。ちょっとした家の手入れはもちろん、暑くなってきたら頼まれずにでも建具替えをしに行くなど、その家に住んでおられる方よりも、家のことをよく知っているような関係でした。
しかし近頃は一般家庭に、専門の建築士や工務店が関わることが、少なくなってきているのが現状です。京都市景観まちづくりセンターで京町家なんでも相談で相談を受けていますが「修繕を行いたいが、どこに頼めばよいのか分からない」という相談を多く受けます。
屋根の修理・点検の訪問営業などで、中にはひどい業者もいますから、十分注意をしていただきたいです。メンテナンスが必要な時には信頼できるところに頼んでいただけたらと思います。そのためにも、普段から家のことを知っていただきたいと思います。
京町家居住支援者会議という、学者、施工業者、建築士、不動産業者の4者の専門家からなる組織があり、そこで町家改修のパネル展示やセミナーを行っております。